新規事業を立ち上げるときに知っておきたいこと:商品コンセプト編
ベンチャー企業で、新規事業を立ち上げてから1年が経過しまして、事業立案、市場調査、商品設計、販売まで、多くの問題に突き当たりましたが、正直もっと早く改善できたらと思うことも多くあります。自分への戒めと、これから事業立案する人の参考になればと思います。まずは、事業企画フェーズから記載していきます。
事業企画フェーズ:商品コンセプト策定の重要性
事業構想フェーズにおいては、市場分析、コンセプト設計が重要です。では、下記に記載していきます。
1.間違った商品コンセプト
2.「HOW」よりも「WHY」
3.「WHY」は、内部の行動指針になる
1.間違った商品コンセプト
事業を立案するにあたって、事業を立ち上げる理由について明確になっていますか?もし、事業立ち上げの理由が「トレンド」「強みがあるから」「特定のユーザーがほしいから」など、社内に向けての話になっているのであれば、考え直してほしいです。商品を使うのは、あなたの会社ではなくユーザーです。よくあることですが、「HOW」については、議論されますが「WHY」については、ほとんど議論されないことが多いです。WHYが明確化されていないと、判断軸がぐらつき、営業・開発側ともに判断基準が統一されません。結果的に、営業・開発間の軋轢や、コミュニケーションエラーを生む原因にもなります。
2.「HOW」よりも「WHY」
なぜ事業を立ち上げるか明確化させなければ、長期的に問題が生じる可能性が高くなります。例えば、事業立ち上げ時期には、知名度、実績等の理由から、売り上げをあげることは非常に難しいです。しかし、営業は必死に営業かけて売らなければいけないという命題があります。しかし売れない。そんな悪循環を乗り越えなければなりません。営業が継続的に行動できるモチベーションはどこからくるのでしょうか。「会社の予算?」「上司の命令?」一時的なモチベーションでは、短期的に頑張ることはできますが、長期的に営業をかけ続けることはできません。これは、開発側にも当てはまります。自分はなんのためにこの商品を作っているのか、なぜこの商品をつくらなければならないのか、迷宮いりすることもあるようです。商品コンセプトというのは、山登りをするときの頂上です。ビジネスにおいても、頂上をみるというのは非常に重要なことです。多くの人は、「そこに山があるから登ります」とはいわないですよね。
3.「Why」は、事業部内の行動指針になる
行動指針については、営業方針、開発方針の土壌となります。新商品開発するとき、営業に提案に行くとき、行動指針があれば間違った行動自体が少なくなります。(※なくなるわけでもないです。)コンセプト自体が、一緒に事業推進する人の文化を形成し、活力となり行動指針となることもあります。重要であっても議論されていないこの内容については、役職者で議論し現場に落とす必要があると思います。
仕事は、自分の拡張である
映画を見てきたので、メモです。
▼みてきた映画
映画『シーモアさんと、大人のための人生入門』
芸術は、ビジネス面を考えると、自分の弾きたい音楽ができなかったり、消費者が求める形に姿を変化させなくてはいけないことがあるのではないだろうか。商業的な要素を帯びると自分のやりたいことができない、顧客からのプレッシャーが強くなるなど芸術的な求める人ほど、悩まされる状態になることはイメージがつくのではないでしょうか。
僕達は、好きなものを作りたい、ただユーザーは違うものを求めている。芸術もそうで自分の作りたいものはあるが、ユーザーが本当にそれを求めているとは限らない。ユーザーが求めるものと商業的な求められるものとの乖離は、人の間でバランスをとれなくなることが度々ある。あなたなら自分が作りたいものとユーザーが求めているもののどちらをつくりますか。多くは、そのバランスを取ろうとした結果、非常に中途半端なものになってしまっているのだろうと思う。結果、いらない機能があったりと変わったものが次々と作られているのが今の日本の状態なのではないだろうか。
素晴らしいものには、何か心惹かれる何かがある。言葉にすることは難しいが、その何かが世界を楽しませ、驚かせ、結果的に商売としてなりたっている。例えばfacebookが例として挙げられるが、商売的な要素を持たないで作られたものが、結果としてユーザーをひきつけ、商売として成り立った。もともと広告を貼るために作られたプラットフォームではないということ。ユーザーがいかに楽しめるかを考えて作られたものである。
僕達が最初にできることは、献身的に目の前にあるモノ・サービスに対して献身的に取り組むこと、そしてモノ・サービスと一体化できたタイミングで、商業的な価値を生みだす何かが生まれる。順番を間違えると、自分はなんのためにモノ・サービスをつくっているのかわからなくなる。そんな状態だけはつくりたくないなと。(自分は特に)
ベンチャーあるある
・経営層と現場の乖離
現場は、無理な予算を立てられて、常につめられる。
予算策定には、権限はなく、追い続けた結果、心労を得ることができる。
・若年層が幹部に抜擢される
年齢が若くして権限が与えられても、すぐにビジネスがうまくいかないケースは想定がつく。下からつめられっぱなし、報酬は上が多いという謎の現象。
仕事に何時にきてもよい。全員が集まる時間がきまっていないため、統制がつかない。
・お洒落なオフィス
働く場所とは思えない、カフェのようなオフィス。ソファーに座ってしごとをし、職場とは思えないサービスが提供される。(ケーキなど)
・バランスボール
なぜか、バランスボールをつかう。姿勢がよくなるのかな?
・頻繁な組織変更
幹部のノリ的な感じで組織がコロコロと変わる。部署ないのナレッジがつかなく、人間間のコミュニケーションがうまくとれない。
肯定的に捉えるか、否定的に捉えるかはアナタ次第。
メリットを受けたいのであれば、ベンチャーに行くべきだし、デメリットばかりを感じるなら行くべきではないと思う。
営業の本質
営業は、自分の話より相手の話を聞く
営業は、お客さんの課題を解決する
営業は、お客様よりお客様のことを理解する
営業は、自分という唯一無二の商品を売る
物売りをしてはいないか、自分を磨いているか改めて考え直してたい。